夏至も過ぎいよいよ夏本番!!今回のインタビューに登場してくれるのは、えめ君です。スタジオ・ピークアワーでは今回、彼の描き下ろしイラスト・フライヤーと、愛車にまたがる本人を撮影した写真フライヤーにてダブルのフライヤー登場!!只今絶賛配布中です!
ロイヤルホストで待ち合わせをしたインタビュー当日、颯爽とバイクで現れたえめ君。一癖も二癖もある彼の人物像に迫るべく色々とお話を聞く事が出来ました。
えめ君 × PEAK HOUR ポストカード・フライヤー / 2016 ©Studio PEAK HOUR
<細字 / カネちゃん>
– それではまず、お名前を伺ってよろしいですか?
<太字 / えめ君>
どうも、えめ君です。よろしくお願いします。
– そもそも俺は、えめ君の描くイラストがすっごく好きでさ。ピークアワーでもなんらかの形で参加して欲しいと思ってて、しつこく絵を描いてくれ、って頼んでたんだよね。
えめ君の描く絵って、なんつーか独特の訳が分からない可愛さがあると思うんだけど、、絵を描く上で影響を受けた物とかあるの?
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カワイイの好きなんでうれしいっすね。何が影響して自分の絵がこういう感じなのかは、よく分からないですね。基本的に描いてる絵は小さい頃から変わらないです。今回の絵は何回かに分けて足していってるんですよ。一気に描き上げる訳じゃなくて「こうやったらもっと可愛くなるかな~?」とか考えて、それが可愛くなった時に興奮してくるんですよ。ゾワ~ッ!!て来るんですよね。そしたらもうどんどん盛り上がっちゃって、「こうしよう、ああしよう」ってなるんですけど、冷めてくると今日はもういいやってなるんです。
– それの積み重ねで出来たんだw 今回のイラストは何回ぐらいに分けて描き上げてるの?
何回だろう?一週間ぐらいの間で描きましたね。
PEAK HOUR B5サイズ・フライヤー / Artwork by えめ君 2016 ©Studio PEAK HOUR
– 今回の絵は、どこから描き始めスタートしたの?
真ん中の丸いヤツですね。この子はいっつも棒のお菓子持ってるんですよ。初日はこの子がピースしてる手ぐらいまで描いて終わったと思います。
周りを囲んでるブランコ乗ったヤツらの構図を思いついたときはすんごい興奮しましたね。ブランコに鈴みたいの付いてるんですけど、それが鳴ってるんですよ。音楽って楽しい物だと思うんで音符をいっぱい入れて、、音符の上に乗ってるナイトキャップ被ってる子、昔からいるんですけど、この子も遊びにきてる。可愛いと思うんですよね、音符の上に乗っかてるのって。あとピースサインも好きでよく描きますね。
あちこちでお魚を追いかけてる猫もいるんですけど、本当は仲良しなんで右下の手前では皆で揃ってピースしてるんですよ。
両手に旗持ってる右下のキャラは小学校低学年の頃から描いてますね。当時は手足は無くって、ミノムシみたいなキャラで。学校の机に彫って絵の具染込ませたり、カバンの中敷きに描いたり。どういうつもりだったんですかねw 今でもすごく大事に描き続けてるキャラなんです。
– なるほど、キャラクターに歴史もあったり色々深読み出来るねw 真ん中の子もピースしてるけど震えて青ざめてるし、、。ブランコ乗ってる奴らもハンパなさそうだし。~神界って言葉も書いてあるけど、そこら辺からは宗教的な雰囲気も感じるな~。
僕自身は無宗教っていうんですかね?何か特定の宗教を信仰してる訳ではないんですけど、、。日本神話とかぶっ飛んでて面白いし、一時期は宗教の勉強したりとかしてましたよ。得体の知れない物がものすごく好きなんですよ。自分では思いつかない様な話とか、そうゆうのって凄いゾクゾクしますね。左上の置物神界は、置物の神様です。知り合いのおばちゃんちとかで、玄関先に訳の分からない置物とかあったりするじゃないですか?どこで買ってきたんだろう?みたいな。
– 漫画の影響とかもあるの?小さい頃よく読んでた漫画とかある?
コロコロコミックとか、あと姉ちゃんの少女漫画よく読んでて。「ピョンピョン」とか「アサリちゃん」とか、、色々あったじゃないですか。あと一見作者の名前が男なんだけど、これ本当に男の人が描いてるのかな~?っていう漫画があって、、「ワイルドハーフ」って知ってます?
– いや、知らないな~、、。
あと、「神様はサウスポー」っていうボクシング漫画。それとかも作者名は男の名前なんですけど、実は女の人が描いてるんじゃないかな~?って思いながら読んでましたね。内容がボーイズラブっぽいんですよ、オタク系の女性が好きそうな内容で、、。気持ち悪さがいいんですよね。男にはかけない雰囲気っていうか、、。姉ちゃんの買ってきた同人誌とか読んでると女性視点のホモネタとかもあって。そういうの発見するのが好きでしたね。
みんな小学生の頃ってウンコネタとかで盛り上がってるじゃないですか、でも「僕はこんなのや、あんなのまで知ってるんだぞ」みたいなw 誰に言う訳でもないんですけど優越感でしたね。
– 小さな頃から何とも奇抜な少年だったんだねw
自分は三兄弟の末っ子なんですよ。親も育児に慣れてたみたいだし、手のかからない子だったみたいで自由奔放に育ったんですよね。で、やるイタズラが変わってて、今でも覚えてるんですけど、母ちゃんが寝てる時に鼻の穴にチンポコを入れるイタズラが凄い好きで、、母ちゃんも最初は寝たふりしてるんですけど、笑いながら「止めなさい」って言うまで続けるみたいな。5~6歳になるまでやってましたねw
うちの母ちゃんは週刊誌好きだったんですよ。当時 “スリーFイチE ” だか、そんな言葉があって、Fから始まる週刊誌、フライデー、フラッシュ、フォーカス、、あとエンマってあったんですよね。ゴシップ系週刊誌の四天王みたいな。あと週間宝石とか。そこら辺が子供の頃から大好きでよく読んでましたね。
– 家に置いてある、その手の週刊誌を食い入るように見てたの?
そうです。「あなたのおっぱい2000円で見せて下さい」とか、ああいうの見てドキドキしたり。あと、昔の雑誌って今より凄い過激だったんで、海外の惨殺された写真とか普通に載ってたんですよ。ノストラダムスの大予言が本当に来たら人間はこうやって死んでしまう、って色んな亡骸の写真を集めて載せてたり。潰れて死ぬとこうなる、とか。そういうのいっぱいあって。うわぁ~、ってなりながら見てましたね。
– それっていつ頃の記憶?
小六の頃とかすね。
– 小学校に入る前とかは?
見てましたよ。小さい頃からその手の週刊誌は好きでしたね。それに拍車をかけて母ちゃんの兄貴が2人いるんですけど、そのおじちゃん達が本当にもう、とんでもないスケベおやじ達で。その人達に相当鍛えられましたねw「お~い、こっち来な」つって、僕が小学校低学年の頃とか、ドリフとかのビデオがいっぱい置いてある後ろに “マドンナ” って書いてあるビデオがいっぱいあって。それが当時で言うブルーフィルム、裏ビデオだったんですね。それ見せられて「何これ、すげー!!」って言ってるのとか、そういう反応を見ておじちゃん達も喜んでたんでしょうね。
僕その頃、スーパーのチラシの裏とかに日記新聞みたいなモノを毎日書いてて、マドンナのビデオ見た感想とかも書いたりして。女性器とかの簡単なイラストとか。もちろんおじさん達は母ちゃんに怒られたりしてましたけど、おばあちゃんは「よく描けたわねえ」って褒めてくれましたね。面白かったですね、いい思い出です。
– 小さいときから文章も書くの好きなの?
好きでしたね。小学生の時、夏休みの宿題で読書感想文ってあったじゃないですか。でも読むの嫌いだから、読んだふりして自分のオリジナルで感想文だけ書いてたんすよ。それで神奈川県のトップ、三年連続で穫ったんですよw
– すげえ、神奈川県内の読書感想文で金賞ってことでしょ?!
はい。小二~小四の三年間です。それって凄いよな、って今でも思いますね。読んだ事無い本を超適当に色々、これはこう思うとか書いて、、。賞を穫ったときは怖かったすね。自分のクラスに色んな学校の先生が見に来るんですよ。「君が書いたんだね~」みたいな感じで。どんどん色んな人が来るからちょっと焦っちゃって、、もう書くの止めようって思うじゃないですか。でもやっぱり次の年も、本読むの嫌いなんで同じようにやっちゃうんです。
– え?凄くない?!自分の学校で、とかじゃないし、市町村レベルでもなく神奈川県での3年連続で金賞だもんねw
はい。あと小学校の時の卒業文集、大人になってからでも自分の読むと、何て面白い文章書くヤツなんだって思いましたね。スケート教室行った思い出を書いてるんですけど、先生のパンツが見えそうで見えないとか、そんな事書いてました。
– 卒業文集で視点がエロなんだw えめ君にとってのエロって?
自分にしか分からないエロさって凄いトクした気分になるんですよ。僕、カワイイ物が大好きなんですけど、エロいのにもカワイイ物にも共通して言える事は、発信してる側が「ほ~ら、凄いでしょう?!」っていう狙ってアプローチしてるのは、あんまりお宝感が無くって興味ないんです。自分が見つけたいんですよ、その人の中の前面に出してないエロい部分を。
例えば自分と同じくらいの年齢で喫茶店の隅に座ってる地味な女性とか、ああいう人もやる事やってんだろうな~、とか考えると興奮するんですよ。着飾る訳でもなく色気を出す訳でもなく大人になった様な女性って、独特な雰囲気があるんですよ。そういう人が鳥居の前でスッポンポンでピースしてるのを旦那が写真撮って、みたいなシチュエーションを想像するとドキドキするんですよねw
– 今回愛車にまたがるえめ君を撮影させてもらったんだけど、バイクもかなり好きだよね?
バイク好きですね。車も好きですけど、高いし、、バイクの方が好きです。乗るっていう事よりもいじったりとかする過程が好きなんですよ。一人で無心になってどうしようかなぁって、考えたりとか。
– 今回のフライヤーで乗ってるあれは何て言うバイクなの?
あれはKawasakiのW650っていうバイクで、2気筒のバーチカルツインっていうタイプのエンジンなんですけど。昔はハーレーのXLCH900っていうの乗ってて、故障ばっかりで部品取り寄せるのにも時間かかるし、結局手放しちゃって。それからもやっぱずっとバイク乗りたいな、って思ってて、半年ぐらい前に買いました。
– 今のバイクはどう?
面白いですね、イジリがいがあります。ほとんどノーマルの状態からだいぶ変わったと思います。あんまり人気ない車種なんで車体の値段も安いんですよ。
– 誰もやってなさそうなバイクを自分なりに改造していくんだ、天の邪鬼な感じでいいねw
あんなカッコいいエンジンなのに人気無いんですよね。あのバイクに合うカスタムパーツもあんまり出てないんですよ。だから合わないパーツとかでもヤフオクで落札して削ったり溶接したりしてます。そうすれば千円とかで済むんで。
綺麗なパーツとかヘルメットにウェザリング塗装で古くなった塗膜を表現したり、、ヘッドライトもヤスリでこすって古っぽくしたり、、。
– 経年の劣化した雰囲気へのこだわり凄いな〜。ひび割れてるトコとかも、あえてそれも表現するっていう。新品だったヘルメットの汚れ塗装も絶妙なさじ加減だねw 錆とかみて興奮する?
興奮までしないですけど錆びた看板とか、ココまでなるんだみたいな。じっと見ちゃいますよね。
– 今現在、バイクの改造に関して取り組んでいる部分を教えて。
今取り組んでいるのはハンドルクラッチをフットクラッチに変えて、フットギアを手でギアを変えられるようにレバー付けるのをやってます。
– え?なんかややこしい事してるね?!自分でそのバイクに合うように設計して、溶接したり色々しながらパーツを作って取り付けるんでしょ?
はい。ずっと考えてるんですよ。どうしようかな~??って。モンキーレンチをパーツの一部として流用したりとか、、色々考えながらやってます。
全てを自分で改造するプライベートビルダーとして、日本で一番ヤバいW650を作りたいんですよ。カネ君にもタンクに描いてもらいたいし、エンジンの形も変えようと思てて、、最終形態まで言ったらとんでもないバイクになると思ってます。
だからって別にチヤホヤされたいとか、有名になりたいって訳ではないんですけどね。
– えめ君的にピークアワーってワードから何を連想する?
朝4時過ぎに起きてラジオ流してお弁当作ったりして一日が始まるんですよ。最近だと4時過ぎるとちょっと明るくなってくるじゃないですか。で、ベランダから通り眺めて人っ子一人いなくて、車も走ってなくて、、「今眺めてる景色は全部僕の物だ!」みたいな。それですかね。
あと、家に神棚を置き始めたんですよ。神棚に飾る榊(さかき)って葉っぱ、あるじゃないですか。いつも嫁さんが買ってきてくれて、それを二等分して飾ってくれてるんですけど、この前自分で分けてみたんですよね。僕、まとまってる物を等分するのが凄い苦手で。例えばチャーハンとか作っても、盛分けは出来ないからやって!みたいな。今回、榊でも等分ができねー!!みたいになって。嫁に「小さいのは小さいの、大きいのは大きいので分けていけばいいんだよ」って言われて。それでやったら自分で分けられたんですよ。それだけの事なんですけど、榊を両手で掲げて「ワ~イ!!出来た~!!」って部屋を走り回ったんです、凄い興奮しちゃってw 嫁がまたそこで「オリンポスみたいだね」って、ギリシャの神話みたいな。それで更に「ワーイ!!僕は神様だ!!」ってなっちゃって。その時は自分でも興奮しすぎて危ないって思いましたねw つい先日なんですけど。
– 仲が良さそうでいいね~w
はい。嫁が笑ってくれたのが一番良かったですね。何やってんだか、、。
今日は話盛りだくさんで面白かったよ、ありがとう~!今回描いてもらったイラストフライヤーもトゥービーコンテニュードだしね、次回も楽しみにしていますよ!よろしく~!!(握手)